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一般社団法人を設立する16のメリットと4のデメリット

一般社団法人を設立するメリットとデメリット

一般社団法人は、平成20年に「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」が施行されて以来、年々数が増えてきています。

その背景には、比較的簡単に設立できるなど、一般社団法人を設立する上で様々なメリットがありますが、今回はその中でも代表的な16のメリットと4のデメリットを紹介していきます。

1. 一般社団法人を設立するには?

『一般社団法人を設立する』とは、平成20年に施行された「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」に誕生した新しい社団法人として設立することを指します。

一般社団法人は、人の集まりに法人格が与えられるもので、営利を目的としない活動をします。

1-1. 一般社団法人設立の表記方法

名称中に「一般社団法人」という表記を使えます。

会社名に「前株」「後株」があるように、「○○一般社団法人」または「一般社団法人○○」のように、「一般社団法人」という文字を使うことができます。ただし、ほとんどのケースが「一般社団法人○○協会」のように、前に付ける場合が多いです。

1-2. 一般社団法人設立の略

株式会社を(株)と略語が使われように、一般社団法人では(一社)と略語が使われます。ただし、銀行などのカタカナ表記では、(シャ)と表します。

2. 一般社団法人を設立する16メリットとは?

一般社団法人で設立するメリットはたくさんあります。以下はその代表的な例になります。

2-1. 一般社団法人設立のメリット

・どなたでも法的要件を満たせば、登記によって設立できます

これまでは、社団法人の設立は、民法に規定により所轄の省庁が裁量で設立を認可しいました。そして、天下り役人の退職先の温床とされ、「行政改革」によって一新されました。今では許可制が廃止になり、登記によって誰でも容易に設立できるようになりました。

・社員2名から設立できます

一般社団法人の社員とは、一般社団法人の構成員のことをいいます。一般社団法人の設立時に必要な社員数は2名です。ただし、法人成立後は社員が1人になっても、解散しなくてもよいです。社員が1人になっても、一般社団法人として存続が認められます。

・社員は法人でも可

個人に限らず、法人も社員となることができます。

・設立時に財産は必要なく、基金制度を採用できます

一般社団法人は、設立に際して財産の拠出を必要とはされていません。しかし、活動の原資となる資金調達の手段としては、基金制度が設けられています。

基金とは、社員や社員以外の人から財産の拠出を受け、法人の基礎財産になるものです。ただし、出資とは異なります。基金は一定の要件や合意のもとに、返還義務を負います。基金の返還は一般社団法人の解散時になります。

・出資金が不要です(0円から設立できます)

一般社団法人設立には、基金の拠出が絶対に必要ではありません。株式会社の資本金などどは異なり、基金は必ずしも必要ありません。基金の設置は、あくまでも当該一般社団法人の任意です。

・社員は一般社団法人の債務について責任は負いません

法人格がないと、代表者個人の名義で登記、銀行口座の開設をするため、団体と個人の資産の区分が困難になります。また、代表者が代わると団体の運営、存続に支障をきたすこともあります。

任意団体のままでは、契約を締結できないことがあります。そのため契約締結を個人名ですると、個人が責任を負う恐れがあります。一般社団法人設立により、上記の問題をクリアーできます。

・任意団体と違って、法人格を持つ団体として信用がつきます

任意団体は、別名「権利能力なき社団」と言います。

町の町内会、マンションの管理組合、学会などは任意団体で行うことが多いですが、営利活動、非営利活動を行う際には、法人格を有する方が信用力がつきます。

・同じ非営利のNPO法人に比べて、制約が少ない

NPO法人は、業種に制限があったり、年度ごとの活動報告義務があったり、いろいろな制約があるため、一般社団法人よりも敷居が高くなります。一般社団法人は、より幅広い目的で活動する法人格として注目されています。

・設立時に官庁の許認可が不要

非営利を主な目的とする場合、NPO法人に比べて、行政庁による許認可がありません。法人運営に制約が少ないにもかかわらず、同等の税制優遇措置を受けられることが可能なのです。

・設立後も、監督官庁の許認可が不要

NPO法人と比べて、行政庁による監督がないなど、法人運営に制約が少なくなります。

・事業に制限はありません

一般社団法人は、より幅広い目的で活動する法人格として注目されています。

・収益事業を主な目的とすることができます

公益社団法人やNPO法人と違って、事業の目的に制限はなく、様々な事業を行うことができます。

公益社団法人やNPO法人のような公益を目的とする事業、並びに、業界団体や同業者団体、サークル団体などのような共益事業、株式会社などのように利益を求める収益事業を行うことができます。

・公益認定等委員会の認定を受ければ、公益社団法人への移行が可能

公益社団法人への移行手続きの流れは、以下の通りです。

  1. 新たな一般社団法人として基準を満たすよう事業内容や財務内容などを見直します。
  2. 公益社団法人になった場合の名称の変更など、定款の変更を意思決定をしておきます。
  3. 公益社団法人への認可の移行を受けようとする法人は、公益目的財産額という正味財産を基礎として算定した金額をゼロにするという公益目的支出計画を作成しなければなりません。
  4. 内閣総理大臣、または都道府県知事に対して認定申請書類を提出します。
  5. 申請後、公益認定委員会は認可するかどうかの審査を行います。
  6. 認可が決定すると認可書が交付されます。

・契約を法人名義で締結できます

任意団体の場合は、代表者の個人名で契約を締結します。
一般社団法人を設立することにより、法人名義で契約を締結することができるようになります。

法に定められた法人運営を行う必要があるため、組織の基盤がしっかりとし、社会的信用を得られます。一般社団法人は、概ね株式会社などと同じような手続によって設立することができます。

・法人名義で銀行口座を開設できます

任意団体は、団体名義で口座を開設したり、不動産の登記をすることができません。代表者の個人名義で行います。一般社団法人を設立すると、法人名義で登記したり口座を開設することができます。

・不動産の直接の登記名義人になることができます

一般社団法人は法人格を与えられているので、不動産の登記名義人にもなることも可能です。

任意団体は法人格がないので、社団名義の登記はできません。代表者個人名義、もしくは構成員全員の共有名義で登記せざるを得ません。

2-2. 一般社団法人設立のデメリット

・剰余金の分配(利益配分)はできません

一般社団法人は、剰余金の分配を目的としないということを法人格取得の条件としています。

もし定款に、社員に剰余金の分配を受ける権利を与える旨の規定を定めても、効力が生じません。剰余金の分配を目的とする法人格が必要であれば、営利法人である株式会社や合同会社を選択すべきです。

・法人税がかかります

一般社団法人(普通法人)は、法人税法上、株式会社や合同会社と同じ普通法人として取り扱われます。

非営利型法人は、所得のうち収益事業から生じた所得についてのみ、法人税が課税されます。会費や寄付金には課税されません。法人税法上、公益法人として取り扱われます。

・非営利性が徹底されている社団のみ、税制の優遇措置があります

公益社団法人には、公益目的事業(34種類の収益事業を除く)に対して、法人税は非課税になります。また、みなし寄附金制度が適用されるという税制上の優遇措置があります。

みなし寄附金制度とは、収益事業に属する資産のうちから、公益目的事業のために支出した金額を寄附金とみなす制度のことを言います。

非営利型の一般社団法人にも税制上の優遇措置がありますが、みなし寄附金制度はありません。

・官庁の認可がないため、従来の社団法人ほどの信頼性は得られません

従来の社団法人とは異なり、一般社団法人は官庁の認可が必要ないため、法人の信頼性は従来に比べれば低いと言えます。通常の法人以上の評価は得られないでしょう。

3. 一般社団法人で設立するのにいい型がある

一般社団法人で協会を設立するメリットについて説明します。

現在、一般社団法人の設立数は、かなりの勢いで伸びています。もしあなたが、「認定講座」や「資格講座」、「検定試験」を考えているのならば、その組織や団体は、一般社団法人で設立することをお勧めします。また、一般社団法人のメリットを活かせば、有利にビジネスを展開できます。

「会員ビジネス」や「ライセンスビジネス」、いわゆる「協会ビジネス」は、一般社団法人による法人格を取得することで、最大限効果を発揮できます。

3-1. 教育関係

スキルや知識など専門性の高い内容、あるいは、特別な分野を教える講座などが、これに該当します。

資格講座として、認定証や修了証を発行したりします。日本アロマ環境協会や野菜ソムリエ協会などが代表的な協会になります。また、個人で始められる協会は、この教育関係の協会が多くなります。

3-2. 検定試験

漢字検定や英語検定などが、これに該当します。最近では、京都検定や忠臣蔵検定などのように、専門分野の検定試験を実施し、合格者を認定する協会が増えてきています。

3-3. 審査、格付け

企業や団体に対して、ある専門の一定審査基準を設けて、ランキングや格付けをしている団体がこれに該当します。新聞広告審査協会や日本食肉格付協会などがそれに当たります。

3-4. 業界団体

全日本コーヒー協会や日本フランチャイズチェーン協会のように、当該業界の底上げを図るために全員で力を合わせていこうとする団体がこれに当たります。

もともとはこのような業界団体が協会、あるいは連盟、推進会などとを名乗ることが多かったので、従来型の協会とも言えるでしょう。

3-5. ビッグデータ型

業界団体の中でも、最近いくつか出てきているのが、このスタイルの協会です。日本唐揚協会のように、「◯◯好きの人」のデータを集めて、それを業界のマーケティングに生かしていく団体になります。

これらの組織、団体は、一般社団法人の協会として設立することに向いています。

協会の型に関しては『正しく協会を立ち上げる7つの設立方法』で詳しく解説しています。こちらも合わせて読むと、一般社団法人で協会を設立するのことのメリットをより理解できます。

4. 一般社団法人で協会を設立する様々なメリット

一般社団法人は、「協会」設立に活用されるケースが多くあります。ここでは協会設立のメリットに重ねてお伝えしていきます。

4-1. 理事長のミッションを具現化する

理事長がこれまでに培ってきた情報やスキルを広く世の中に知らしめることが自分のミッションだと気づいたとき、そのミッションを具現化するのに最良な方法が、協会の設立になります。

4-2. 仲間で構成されたコミュニティができる

これからは物質的なことよりも、人とのつながりや精神性を大事にする時代になると言われています。理念の実現を共有できている仲間が集うコミュニティを主宰できるということは、とても心が満たされるやり甲斐のある仕事になります。

4-3. お金だけでない達成感や社会貢献ができる

達成感や貢献欲というのは、実は高額な報酬を受け取るよりも心が満たされ、高次な欲求と言われます。

自分の知識やスキルが世の中の人ためになるよう仕組み化でき、社会に受け入れられることは、本当に素晴らしい充実感を味わえます。

4-4. 個人の活動よりも、大きく拡がる

個人事業主として活動するよりも、協会の理事長として活動する方が、相手の受け取り方が変わってきます。相手が真剣に受け止め、また企業との取引もできるようになります。

そうすることによって、こちらの覚悟も変わります。すると、さらに協力者が現れるなど、こちらの本気度で状況を変えることができます。

協会の運営方法については『人気のある協会とは?【7つの良くある質問から探る】』で詳しく解説しています。

5. まとめ

任意団体として活動するよりも、一般社団法人として活動することのメリットは多々あります。

改めて挙げると、手続きが簡単であること。業務の制限がないこと。法人名義で取引ができること。非営利型法人であること。設立費用が安いこと。公益的で聞こえがいいことなどが挙げられます。

しかし、実際に一番効果が出る点は、「自分自身の覚悟が決まる」ことでしょう。覚悟が決まることで、意識、さらに行動が変わり、周りの反応が変わることだと思います。

※ 一般社団法人については「一般社団法人とは?|13のポイントをわかりやすく解説」で詳しく解説しているので、合わせてご覧いただくと理解が深まります。

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