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商標登録の費用と手順を徹底解説!

商標登録の費用と手順

商標登録は、「早い者勝ち」の原則で成り立っています。

商標登録は、早く出願をした人に、その商標の独占権が与えられます。

一日違いで登録できなかったというケースもあります。出願日をできるだけ早めることは、商標登録の鉄則です。

登録商標の権利を独占できるということは、他者はライセンス契約をして、使用許諾を受けない限り、その商標を使用することができない、ということを意味します。

もしそれに違反して、第三者が同様の商標を使用した場合には、使用の差し止めや損害賠償請求をすることができます。

逆に、自分が第三者の商標を侵害してしまうと、使用の差し止めや損害賠償を請求される可能性があるので注意が必要です。

ここでは、商標登録にかかる費用と手順について見ていきましょう。

1.  商標登録に費用はいくらかかるのか?

商標登録には、特許庁への納付額(印紙代)として、以下の費用がかかります。

特許庁への納付額は、指定する区分の数により、一意的に決まってきます。登録時に、5年登録か10年登録かを選択できます。

出願時の印紙代:
3,400円 + 8,600円 × 区分数

登録時の印紙代:
・5年(分割)登録の場合/ 21,900円 × 区分数
・10年(一括)登録の場合/ 37,600円 × 区分数

区分数については、『商標登録の区分を調べるなら、これ!』で詳しく解説しているのでそちらをご覧ください。

※平成20年6月1日の法改正により、特許庁に収める印紙代が大幅に減額され、以前に比べ、格段に安い費用で商標登録ができるようになりました。

2.  商標登録の手順はどのようにしたらいいのか?

商品または役務について商標を使用しようとする人は、特許庁長官あてに、「商標登録願」という書類を提出することで、手続きができます。 

そして、その商標が特許庁の審査を経て、要件を備えていれば、商標登録を受けることができます。

2-1. 商標登録を受けられる人 

商標登録出願人は、個人、または法人でなければなりません。

法人格のない〇〇商店などの屋号や名義では商標登録出願をすることはできません。

2-2. 出願する商標を決めて調査する  

商標登録を受けようとする商標を決めます。そして、その商標、もしくは似た商標がないかも調査しておきます。 

商標には、文字だけ、図形だけ、記号だけ、それらを組み合わせたもの、そして立体商標があります。

2-3. 標準文字と特定のロゴ

商標登録は、商品やサービスに使用する形でするのが原則です。

あなたが商品等に使用する商標が文字である場合には、登録の仕方が2つあります。「標準文字」での登録と、「特定のロゴ」での登録です。

「標準文字」とは、特許庁長官が予め指定した書体を使った文字をいいます。

「特定のロゴ」を使用で権利を取りたい場合は、標準文字での商標登録出願に代えて、あるいは標準文字での出願に追加して、特定のロゴで出願をすることもあります。

また、商標の一部だけを着色して使用するような場合には、それぞれ使用する形で商標登録出願をしておいた方がいいです。

カタカナ、アルファベット、またはその両方で出願する場合に、そのスペルからあなたが意図した発音が一般的に生じないときは、その発音を保護するためにアルファベットの商標に加えて、その発音をカタカナで表した出願をします。2件分の出願になります。

2-4. 標準文字と図形

文字のみか、図形のみか、記号のみか、またはその組み合わせの場合には、コストに余裕があれば、図形と文字を別々に出願しておくのが良いです。

個々の商標の使用であっても、組み合わせた商標の使用であっても、どちらも適応するからです。

2-5. 立体と平面

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【登録番号】 第4157614号 【権利者】 株式会社不二家

ケンタッキーフライドチキンのカーネルサンダースや不二家のペコちゃんは、人形の形で他店との差別化を図っています。その場合には、立体商標になります。

「立体商標登録」と「意匠登録」はどちらも3次元の見た目を登録するものです。

立体商標の商標権を取得すると、他人はその立体商標と同一、あるいは類似の商標の商標的な使用ができなくなります。

2-6. 新しいタイプの商標

平成27年4月1日から、新しいタイプの商標が登録可能になりました。

  • 動き商標
  • ホログラム商標
  • 色彩のみからなる商標
  • 音商標
  • 位置商標

・動き商標

文字や図形等が時間の経過に伴って変化する商標になります。

パソコン画面上で変化する文字や図形などです。

・ホログラム商標

文字や図形等がホログラフィーにより変化する商標になります。

見る角度によって変化して見えるものです。

・色彩のみからなる商標

色彩の組みあわせのみからなる商標になります。

・音商標

音楽、音声、自然音等からなる商標であり、聴覚で認識される商標になります。

パソコンの起動音などです。

・位置商標

文字や図形等の標章を商品などに付ける位置が特定された商標になります。

2-7. 表現方法

商品や役務をどのような表現にするのか決めます。

これらは特許庁の電子図書館の「商品・役務名リスト」「省令別表」「類似商品・役務審査基準」「商品・サービス国際分類表」に具体例が示されていますので、これらを参考にします。

2-8. 先に登録されていないか調査する

商標法は「先願主義」と言って、先に商標を使った者ではなく、先に出願した者に商標登録をします。したがって、昔から使っている商標でも、先に他人が登録してしまえば、使えなくなります。 

そのため、出願予定の商標と似た商標が先に登録されていないかを調査する必要があります。特許庁の「電子図書館の商標検索」で検索してください。 

2-9. 商標登録の出願書類を作成する  

ここでは、紙の願書を特許庁に郵送する方法をご紹介します。(電子出願する方法もあります。事前手続きが必要です)

登録したい商標が決まれば、次のような願書を作成します。

2-9-1. 商標登録出願

・用紙 

用紙は、日本工業規格A列4番(横21cm、縦29.7cm)の大きさとし、インキがにじまず、文字が透き通らないものを縦長にして用います。

用紙には不要な文字、記号、枠線、罫線等を記載しないようにします。

・余白

余白は、少なくとも用紙の上に6cm(2ページ目からは2cm)、左右及び下に各2cmをとり、原則としてその左右については各々2.3cmを越えないようにします。

・書き方

左横書き、1行は36字詰めとし、各行の間隔は少なくとも4mm以上をとり、1ページは29行以内とします。

・文字

文字の大きさは10ポイントから12ポイントまでの大きさで、黒色で書きます。

・ページ数の記入

願書が複数枚になるときは、各ページの上の余白部分の右端にページ数を記入します。

・訂正

各用紙においては、原則として抹消、訂正、重ね書き及び行間挿入はできません。 

・とじ方

左とじとし、容易に分離し、とじ直すことができるようにステイプラー等を用いてとじます。

2-9-2. 【整理番号】欄 

この欄にはローマ字(大文字に限る)、アラビア数字若しくは「-」又はそれらの組み合わせからなる記号であって、10文字以下のものをなるべく記載します。

2-9-3. 【提出日】欄 

なるべく平成〇〇年〇〇月〇〇日のように提出する日を記載します。 

2-9-4. 【指定商品又は指定役務並びに商品及び役務の区分】欄 

指定商品あるいは指定役務は、商品や役務の内容及び範囲を明確に理解することができる表示を記載します。

指定商品や指定役務を具体的に説明する必要があるときは、説明書に「指定商品の説明」と記載して、商品の生産、製造若しくは使用の方法、原材料、構造、効能、もしくは用途の説明その他必要な説明を記載します。

商品及び役務の区分が2以上ある場合は、区分の番号順に、商品及び役務の区分並びにその区分に属する指定商品(指定役務)を次のように、繰り返して記載します。 

【第〇類】 

【指定商品】 

【第△類】 

【指定商品】 

2-9-5. 【商標登録出願人】欄 

識別番号はなるべく記載します。

記載しないとき、識別番号通知を受けていないとき、あるいは初めて出願するときはこの欄は設けません。一度出願をすれば、識別番号が与えられて、その通知が郵送(ハガキ)で届きます。 

住所又は居所は、住民票、登記簿等公簿どおりに、何県、何群、何村、大字何、何番地、何号のように詳しく記載します。

商標登録出願人は、個人、または法人でなければなりません。法人格のない単なる屋号は認められません。

2-9-6. 押印又は識別ラベルの貼り付け 

商標登録出願人の氏名の横に、朱肉を用いて鮮明に印を押すか、識別ラベルをはります。
識別ラベルは特許庁に請求しないと入手できませんので、印を押す方が簡単です。

2-9-7. 国籍

国籍は、商標登録出願人が外国人の場合に限り記載します。

2-9-8. 特許印紙 

願書の左上の余白に特許印紙を貼ります。そしてその下にその額を括弧をして(12000円)のように記載します。

「特許印紙」は収入印紙と異なりますので注意してください。特許印紙は市内郵便局の本局にあります。

収入印紙の金額は 3400円+8600円×区分数 です。消印はしないでください。

2-10. 商標登録を受けようとする商標の作成  

2-10-1. 【商標登録を受けようとする商標】の記載欄

商標記載欄の大きさは8cm平方とします。ただし特に必要があるときは15cm平方までの大きさとすることができます。

そして、その大きさの枠線を引いて、その中に登録を受けようとする商標を記載します。 

2-10-2. 商標の描き方について

昔は願書の【商標登録を受けようとする商標】欄に、インクペンなどで直接描いていました。最近では、パソコンで作った願書に、あらかじめ用意したJPEG、GIF等の商標を挿入、貼り付けして作成するのが一般的です。

文字だけの商標を活字により表示するときは、原則として20ポイントから42ポイントまでの大きさの文字を使います。

動き商標の場合は、一または異なる二つ以上の図または写真によって、時間の経過に伴う商標の変化の状態が特定されるように記載します。

ホログラム商標の場合は、一または異なる二つ以上の図または写真によって、ホログラフィーその他の方法による商標の変化の前後の状態が特定されるように記載します。

2-11. 商標登録願を郵送する  

商標登録願が完成すれば、これを封筒に入れて特許庁へ郵送します。封筒には「出願書類在中」と表示します。

郵便局で受け付けた日が、商標登録出願の日となります。 できれば書留にすると出願した証拠が残っていいでしょう。

郵送先は、

〒100-8915 東京都千代田区霞が関三丁目4番3号 
特許庁長官 宛

2-12. 商標登録出願番号の通知を受け取る

特許庁で願書を受付ると、商標登録出願の番号が付けられ、出願人に出願番号通知書が送られてきます。その後、特許庁に対する手続きは、この商標登録出願番号によって行われます。

また、出願が初めてであれば、特許庁から識別番号通知のハガキも送られてきます。以後、この識別番号を記載すれば住所の記載を省略できます。

詳しくは特許庁のホームページ「商標登録出願等の手続きのガイドライン」を参考にしてください。

2-13. 登録料を納付する 

出願した商標が登録要件を満たしていれば、約半年後に特許庁から登録査定の通知が郵送されてきます。 その後、30日以内に登録料を納付します。

登録料は10年分の一括納付と、前半5年分の分割納付があります。

登録料は、

  • 10年分で、37600円×区分数
  • 5年分で、21900円×区分数 

です。

登録料を納付すると、しばらくして特許庁から登録証が郵送されてきます。

3. まとめ

商標登録は、「早い者勝ち」の原則で成り立っています。商標登録は、早く出願をした人に、その商標の独占権が与えられます。

先に使用していた人がいても、先に申請した人が権利を得られる「先願主義」の発想で成り立っています。

商標を取得する目的は、安心してそれを使い続けられることになります。そのために必要であれば、商標を押さえておく必要があります。

商標登録には、おおよそ7万円(5年)の費用がかかります。商標が複数ならば、さらにかかりますので、十分検討して申請してください。

こちらを熟読されれば、おおよその判断はつきますが、詳しいご相談は弁理士の先生など、専門家に頼りましょう。法改正がなされることもあります。

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