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一般財団法人と一般社団法人の違いとは?3つの特徴まとめ

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一般財団法人は、財産の集まりに対して法人格が与えられた団体になります。一方、一般社団法人は、人の集まりに対して法人格が与えられた団体になります。

とはいっても、今ひとつ分かりにくいかもしれません。

一般財団法人は、何かを行う目的として集められた財産(お金や土地)を管理し、運営するためにつくられる団体のことです。一方、一般社団法人は、何かを行う目的として集まった人によって運営していく団体のことです。

おおよそのイメージとしては、一般社団法人は人の動きのある組織で、一般財団法人は人の動きのない組織となります。

ここでは一般財団法人と一般社団法人の違いと特徴を解説します。

1. 一般財団法人とは?

一般財団法人は、一般社団法人と同様に、平成20年12月に施行された「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」により設立できるようになった法人形態のことです。

これまでの財団法人とは異なり、団体の公益性や目的は問われずに、一定の財産があれば誰でも設立することができるようになりました。

1-1. 一般財団法人の拠出金は300万円以上

一般財団法人は、財産に対して法人格を与えるものです。一般財団法人を設立しようとする発起人が、300万円以上の財産を拠出します。

そして、理事がそれを運用し、その運用によって生じる利益で事業を行います。

なお、一般財団法人に拠出された財産は、一切返還ができません。寄付と考えるのが妥当です。一般社団法人にも基金(拠出金)制度がありますが、こちらは返還の義務があります。

1-2. 一般財団法人には社員制度がない

一般財団法人には、「社員」という制度がありません。

社員と言っても、株式会社の「社員」とは異なり、一般社団法人の「社員」は、株式会社の「株主」に似た存在です。

1-3. 一般財団法人の理事

一般財団法人を設立するには、理事3名、評議員3名、監事1名の計7名が必要になります。

また、理事による業務執行を監督する機関として、理事会、評議会、評議員会、監事を設置する必要があります。

一方、一般社団法人の場合は、最低2名で設立できます。

1-4. 一般財団法人は公益性を求められない

以前の財団法人は、役所の裁量によって設立できなかった事例も多数ありましたが、今は、法律の要件さえ満たせば、誰でも設立できるようになりました。

一般社団法人同様、公益性も求められません。

ただし、一般社団法人に公益性を加え、国から認定を受けると公益社団法人に格上げすることもできます。

これは「公益財団法人」と呼ばれます。

一般財団法人と比べ、税制が優遇されるメリットもありますが、一方では、活動に制限ができますので、法人の目的に合わせて検討されれば良いでしょう。

なお、税制については、一般社団法人と同様に、「普通型」と「非営利型」の2つがあります。

非営利型の一般財団法人になるための要件は、一般社団法人と同じです。

2. 一般財団法人の設立方法

ここでは一般財団法人設立に必要な項目を紹介します。

2-1. 拠出金

拠出金とは、出資金のことです。300万円以上が必要になります。

なお、拠出金は変換の義務はありません。

2-2. 発起人

発起人は、1名です。出資者になります。

2-3. 役員

理事が3名以上、幹事が1名以上必要です。

2-4. 評議員

評議員は3名以上必要になります。

一般財団法人では、「評議員会」を設置しなければなりません。

評議員会とは、一般財団法人が成立後に、設立者が運営に関与していないこと、並びに法人の目的から逸脱した運営をしていないかを監督する役割を持つ機関です。

2-5. 設立費用

公証人役場にて、定款の認証が必要になります。5万円かかります。これは現金で支払います。

認証された定款を法務局に提出します。「登記」になります。登録免許税として、6万円かかります。これは収入印紙を購入して支払います。

なお、株式会社の定款のように、定款に4万円の収入印紙は必要ありません。

従って、出資金の300万円に加え、法定費用として11万円は、最低必要な費用となります。

2-6. 定款

定款には以下のことを必ず記載しなければなりません。(一般153条) 

一 目的 

二 名称 

三 主たる事務所の所在地 

四 設立者の氏名又は名称及び住所 

五 設立に際して設立者が拠出する財産及びその価額

六 設立時評議員、設立時理事、設立時監事の選任に関する事項

七 評議員の選任及び解任の方法 

八 公告方法 

九 事業年度

2-7. 設立可能な団体の例

  • ボランティア活動団体
  • 環境保護や食育推進などの公益的なビジネス団体
  • 商店街などの地域振興団体
  • 同窓会、同業者団体などの共益目的のための団体
  • 学術団体

3. 一般財団法人設立の流れ 

一般財団法人設立の流れについてご案内いたします。

3-1. 法人の基本事項の決定 

一般財団法人の基本事項を決めます。 

法人名、法人の目的、理事など、定款に定める基本事項を決めます。

3-2.法人名称の調査 

同一の所在地に既に同一の名称の法人が存在する場合には、一般財団法人設立の登記申請をしても登記してもらえません。

また、法人名が商標を取られている場合には、その名称が使えませんので、予め調査をしておきます。

3-3.法人印の準備 

法人の実印(代表印)を発注します。

なお、法人の実印は大きさが決められています。一辺の長さが1cmを超え、3cm以内の正方形の中に収まるものでなければなりません。

3-4.定款の作成 

定款を作成します。

定款には、設立者や理事など全員の署名または押印をしなければなりません。 

3-5.定款認証 

定款ができましたら、法人の主たる事務所の所在地のある都道府県内の公証人役場で定款の認証を受けます。

3-6.財産の拠出 

定款の認証後、速やかに財産の拠出を行います。 

設立者が300万円以上の財産を拠出します。 

3-7.設立時評議員等の選任 

設立者の決議により、設立時評議員、設立時理事および設立時監事を選任します。

また、会計監査人を置く場合には、設立時会計監査人をそれぞれ選任します。

3-8.設立時理事等による調査 

設立時理事、そして設立時監事は、財産の拠出の履行が完了していることを確認し、一般財団法人の設立の手続が法令または定款に違反していないことを調査します。

3-9.設立時代表理事の選定 

設立時理事は、その過半数をもって、設立時理事の中から設立時代表理事を選定します。

3-10.設立の登記 

一般財団法人設立の登記申請をします。

主たる事務所の所在地を管轄する法務局において、設立の登記をします。 

3-11.一般財団法人の完成 

設立の登記が完了すれば、晴れて一般財団法人の完成です。

設立までに一週間程度かかりますが、法務局に提出した日が設立日になります。

4. 一般社団法人との違い

一般財団法人と一般社団法人の最大の相違点は、資金面です。

一般社団法人は、ある目的のために、理事の活動自体に重点を置いています。従って、設立時に資金や財産がなくても設立が可能です。

一方、一般財団法人は、拠出された財産をある目的のために利用することに重点を置いています。設立時に最低300万円の拠出が必要です。

この点が最も大きな違いと言えます。

一般社団法人については「一般社団法人とは何か?13のポイントをわかりやすく解説」を参考にしてください。

5. まとめ

一般財団法人は、財産の集まりに対して、一般社団法人は、人の集まりに対して法人格が与えられた団体です。

従って、大きな違いは、一般財団法人は、はじめにお金や土地などの財産が必要で、一般社団法人は、はじめにお金や土地がなくても、人の活動によって目的を果たすことができるという点です。

どのような目的で法人を作るかによって、一般財団法人と一般社団法人を選択すれば良いです。活動内容や範囲は、どちらも同じ法律のもと定められていますので、同様です。

「お金」か「人」かということになります。

なお、資格講座などを中心に運営する協会では、主に人が集まることが多くなりますので、一般社団法人の方が適しているかもしれません。

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