協会

協会とはどのような組織か?協会の歴史と変遷|協会4.0の時代へ

「協会」は、日本独特のスタイルです。世界には、日本の「協会」はありません。

協会は英語で“association”と表しますが、アメリカには日本の「協会」はありません。タイプは違うけれども、むしろ、財団(foundation)のほうが、「協会」の本質には合っています。ですが、資格を取ったり、級を上げたり、自分のスキルアップができる日本の「協会」とは違います。たくさんのお金を集めて、運用して、恵まれない人たちを支援します。

日本の「協会」は、時代とともにトレンドがありました。そのたびに、新しいスタイルが開発され、確立してきました。そうやって、協会文化ができあがりました。

それなのに、昔のスタイルをそのままに、新しい工夫がないままに設立し、運営していくのは、ちょっと難しいのでは、と思うのです。私たちはもう少し過去の成功から学ばなければなりません。

協会とは(協会の定義)

協会とは、ある目的のためにみんなで協力しあって、達成・維持させる団体です。

協会の変遷から本質を知る

協会の変遷を知ると、協会にもトレンドがあることがわかります。トレンドがわかると、時代に合ったマーケティングが必要になるということがわかります。

また、協会の成り立ちがわかると、協会の理事としての振る舞い方がわかります。

(旧)『協会のはじめて』(現)『協会ルネサンス』を通じて、あるいは講座で、繰り返しお伝えしていますが、協会と会社はまったく違うことをします。協会らしい振る舞い方は、会社らしい振る舞い方と“真逆”のことをしなければなりません。

協会は会社とは違う

協会をつくろうと考えている人は、ビジネスセンスのある人です。なので、ふだんの仕事で行なっているように協会を立ち上げます。

会社と協会は組織をつくっていくところまでは同じでいいのですが、会社がお客さんを集める、協会が会員さんを集める段階になると、まったく別のことをします。

お客さん集めをするのと会員コミュニティをつくるのは、働きかけが違います。

会社の社員が協会を設立する。サロンオーナーが協会をつくる。コンサルタントが協会をつくる。あるいは、協会は立ち上がるけれども、今ひとつ盛り上がりに欠くという場合には、概ね、会社っぽい協会をつくり、会社っぽい運営をしてしまいます。

最近、企業で協会をつくられるケースが目立ってきていますが、残念ながら、なかなか協会らしく振る舞えていないような気がしています。

協会の歴史や成り立ちがわかれば、協会の本質をしっかり捉えることができます。

社会的な活動をするのが協会

「〇〇協会」と名乗らなくても、「〇〇研究会」「〇〇研究所」「〇〇推進会」「〇〇委員会」「〇〇する会」「〇〇学会」「〇〇クラブ」「〇〇アカデミー」「〇〇機構」「〇〇組合」など、おおよそ、社会的な活動をする団体は協会と呼ばれます。

協会は会社とは違う目的があり、協会には会社とは違う育み方があります。

協会っぽく振る舞うか、会社っぽく振る舞うか。良い悪いは ではなく、どうしたいのか、あり方の違いになります。

協会の歴史と変遷

協会の歴史と変遷について確認していきましょう。

【協会1.0】組合・業界団体型の協会

協会のはじまりは「組合」でした。日本には武士の時代から組合は存在していますが、ここでいう組合は、近年のもっと会社的で官公庁を補完する「外郭団体」のような組織です。あるいは、同じ業界の業者が集まる「業界団体」です。組合は、広義の意味の協会になります。

その他にも、企業を格付けする協会、審査診断する協会なども現れました。

人や企業が集まって、より良い未来を創ろうとするはたらきがベースにある。こういった「第一次協会ブーム」を「協会1.0」と呼んでいます。

【協会2.0】検定試験型・資格講座型の協会

業界団体を中心とした協会が設立するなか、その後、「検定試験」を行う協会が現れました。そして、「資格講座」を行う協会が現れました。ある分野に特化した民間資格を提供するさまざまな協会が設立されました。

なかには、数万人の会員組織を誇る協会や、民間資格で立ち上げたのち、国家資格に昇格する資格をもつ協会も現れました。

そんななか、2008年、社団法人法および財団法人法が改正されることになり、「一般社団法人」「公益社団法人」、「一般財団法人」「公益財団法人」の設立が可能になりました。特に、一般社団法人はこれまでの社団法人とは違って、行政の認可が要らず、株式会社のように誰でも設立することが可能になったため、この仕組みを利用して協会を立ち上げる団体が増えました。

資格講座や検定試験などを通じて、広く会員を集めることで、協会の抱く目的を達成しようとする活動が盛んになりました。こういった「第ニ次協会ブーム」を「協会2.0」と呼んでいます。「協会2.0」によって、一般の生活者にも広く協会という組織が認知されました。

【協会2.5】協会ビジネス

その後しばらくして、「協会ビジネス」が現れました。良くも悪くも「協会ビジネス」の出現によって、協会でスタートアップする人が急増しました。

協会ビジネスでは、主にサロンのオーナーが自分のスキルをメソッド化して、ある基準の認定資格を取得した受講者に対して、昔の“家元制度”のようにのれん分けした
“お教室”を経営できる権利を与え、そういったビジネスの仕組みを浸透させていきました。

協会ビジネスは協会ではない

ところがいっぽうでは、協会ビジネスがビジネスへの参入障壁を低いものとしたため、本来、協会づくりに不向きな事業者が協会を立ち上げました。そして、協会を立ち上げてはみたものの、なかなかうまくいかずに解散したり、休業するケースが増えてきました。

この問題の本質は、協会ビジネスは「協会」の冠をつけた一つのビジネスモデルであって、本来の意図する協会ではないということです。協会ビジネスは、協会ではないのです。理念や信念なき単なるビジネスモデルとしての開業では、個人の収入にしか興味がなくなります。

人生をかけて社会のためにどうしてもブレイクスルーさせたいこととはならないため、簡単に諦めてしまうわけです。

この時代は、広く「協会」の存在が伝わった華々しい瞬間でもありましたが、いっぽうで、私利私欲に溢れた悪しき協会が乱立したために、「協会」の質を著しく落とした時代でもありました。

「協会と協会ビジネスの違い」「認定講師型の協会はつくらないほうがいい理由」「正しい協会のつくり方」これらのポイントを知りたい方は、こちらの講座がおすすめです。ダークサイドに落ちないためのとても大事なポイントです。

協会スタートアップ講座(協会設立セミナー)

【協会3.0】サークル型・ビッグデータ型

「〇〇好き」な人が集まるサークル的な協会が増えました。お金だけが大事なことではない、という価値が見直されはじめ、「〇〇好き」のオフ会の延長で、大きな全国大会などのイベントを催す楽しみたい人が集まる協会ができました。

協会の会員を無料で募り、ビッグデータ化し、企業から収益をあげる新しいスタイルの協会もできました。ユーザーは無料、広告したい企業が広告料を支払うGoogleと同じ事業モデルです。

この時代は、「協会」というあり方が拡大解釈され、新しいアイデアの協会がたくさんできあがりました。

ところが、ここでもやはり協会の本質を見失った運営をしている、もっと平たく言えば、サークル的な協会や会社的な協会は立ち上げてもうまく回らず、フェイドアウトしていくケースが増えました。気をてらった協会は、結局はほとんどうまくいきませんでした。

もしあなたが「こんな協会はどうだろう?」と思った場合には、ぜひお問い合わせください。きっと、うまくいくためのアドバイスができると思います。誰よりもいろいろな協会をみてきたので、お力になれると思います。

お問い合わせ

この時代は、協会が多様化しました。従来の資格講座型の協会から新しさを演出するために、さまざまなアイデアの協会が立ち上がりました。

【協会4.0】企業型

今年、協会4.0に突入した“風”を感じています。協会4.0は、会社が協会をつくる流れです。

これまでも会社が協会を設立するケースはありましたが、本質的には、会社の運営をする“協会風な会社”でした。それが今年に入り、社会性ある活動をする生活者コミュニティを形成しようとする本質的に“協会”を立ち上げる会社が出てきました。そういった動きは会社だけでなく、研究所やクリニックなどの施設でも見受けられます。

協会のコミュニティとは(顧客と会員は違う)

コミュニティをつくることは、容易なことです。友だちをつくることと似ています。

ところが、会社でコミュニティをつくろうとすると、協会らしい「会員コミュニティ」をつくるのではなく、会社らしい「顧客コミュニティ」をつくろうとしてしまい、なかなか盛り上がらないことがあります。なので、コミュニティをつくるのは難しいという声を耳にします。

企業がお金を使えば、それなりに賑やかなイベントにはなります。コミュニティが盛り上がっているようにも見えます。

でも、それが協会としての発展につながるかと言えば、そうならないことが多いのです。持続的でない、一過性のもので終わります。顧客と会員はまったく違うからです。この部分の本質と勘所を押さえれば、会社でも協会はうまくいきます。それがわからないと、協会はうまく立ち行かなくなります。

会社が協会を設立するためのポイントを徹底的に分析して解説する講座があります。

中小企業の社長および担当者、クリニックのオーナー、施設長、サロンオーナー、お教室の先生、個人事業主など、会社で協会を立ち上げる方は、一度確認されることをおすすめします。

【協会セミナー】協会運営の実務と手順、会員獲得戦略&アドバイス

現在、企業が協会を立ち上げるケースが目立ちます。個人と違い、企業ならではのマーケティングで大きく展開できる要素はありますが、顧客集めをするかのごとく会員集客に努めると、予定通りに事が運ばなくなります。ご留意ください。

シュテルン・コンサルティング
吉岡岳彦

 

無料PDF|協会が気になりだしたら最初に読む本

協会とはどんな組織でしょうか?
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本書では、協会総研に寄せられるよくある質問をもとに、
「協会とはなにか?」その本質を詳しく解説していきます。

実際の協会立ち上げ事例を通じて、協会事業のポイント、
いわゆる“勘所”をお伝えできればと思います。

協会気になる本

 

吉岡岳彦

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