わざと曖昧にするビジネスモデル|モノ・サービス(コト)

日本人は、「モノにはお金を払うが、サービスには払わない」と言われます。

ここでいうモノとは、マーケティングの言葉で「tangible(タンジブル)」ともいい、これは「目に見える」「形になっている」という意味です。

同様に、サービスは「intangible(インタンジブル)」ともいい、こちらは「目に見えない」「形になっていない」という意味です。

1. モノにはお金を払うが、サービスには払わない日本人

日本人は、「モノにはお金を払うが、サービスには払わない」と言われます。

この意味するところは、モノにはお金を払う価値を感じやすいけれども、サービスにはお金を払う価値を感じにくいということです。

1-1. tangible(タンジブル)

ここでいうモノとは、マーケティングの言葉で、「tangible(タンジブル)」と言います。

これは「目に見える」「形になっている」という意味です。

1-2. intangible(インタンジブル)

ここでいうサービスとは、マーケティングの言葉で、「intangible(インタンジブル)」と言います。

サービスのことを「コト」ということもあります。「モノ(物)」に対して「コト(事)」です。

こちらは「目に見えない」「形になっていない」という意味です。

2. モノとは?サービスとは?

ここでは、モノとサービスの例をあげて見ていきましょう。

2-1. tangible(タンジブル)の例

たとえば、

  •  スマートフォン
  •  コンビニのおにぎり
  •  マフラー
  •  住宅
  •  文庫本
  •  DVD

などは、 tangibleです。商品が目に見えるものです。

2-2. intangible(インタンジブル)の例

いっぽう、

  •  マッサージ
  •  理髪店での散髪
  •  演奏会での音楽
  •  医師の問診
  •  学習塾での授業

といったものは、intangibleとなります。商品が目に見えないものです。

intangible なものであっても上述したような

  •  マッサージ
  •  理髪店での散髪
  •  演奏会での音楽
  •  医師の問診
  •  学習塾での授業

などについては、日本人もその価値をだいたい認識しているので、それなりのお金を払います。

2-3. intangible(インタンジブル)でお金が払われにくい例

しかし、同じintangibleなサービスであっても、

  •  メンター
  •  コーチ
  •  カウンセラー
  •  コンサルタント
  •  セラピスト

といった類のものに、日本人はあまりお金を支払おうとしません。

2-3-1. ISO認証も

また、ISOなどの「認証」も、intangibleのサービスに属します。

けれども、「積極的に認証を取って経営に生かそう」と考える経営者はあまり多くありません。

  • 「他社が取っているからウチも取らなければ」
  • 「認証を取っていないと生き残れない」

といった消極的な理由で対処する経営者がほとんどです。

むろん、昔に比べると、日本人の意識もずいぶんと改善した感はありますが、それでもintangibleなものにお金を払うのを渋るという性質は根強く残っています。

2-4. アメリカ由来の形の見えないサービス

「アメリカは進んでいて日本は遅れている」的なことを言いたいのではありませんが、アメリカ人はこうした形のないサービスにお金を払うことに抵抗がない国民性らしいようです。

  • 「メンターと契約している」
  • 「行きつけの精神科医のカウンセリングを定期的に受ける」

などような個人がかなりたくさんいます。

日本人の場合はその逆の人が多いようです。

なので、

  •  メンター
  •  コーチ
  •  カウンセラー
  •  コンサルタント
  •  セラピスト
  •  認証サービス

といった概念は、どれも日本人がつくったものではありません。

3. サービスをビジネス化する

さて、そのことの是非はともかく、日本人を相手に目に見えないサービスをビジネス化するときは、「目に見えるモノを巻き込んで、複合的に商品化する」。これを考慮するとよいでしょう。

3-1. 農業の例で

たとえば、農業生産者むけのコンサルティングを展開したいとき、コンサルティングそのものを商品として打ち出す方法もありますが、コンサルティングをしながら農業資材を販売することで(コンサルティング名目ではお金をもらわず)、農業資材の代金としてお金をもらうという方法もあるということです。

農業資材も扱っているコンサルタントなのか、コンサルティングもできる農業資材屋さんなのか、あえて曖昧にするということになります。

4. まとめ

ここでは、目に見えないサービスに価値を感じてもらい、お金を支払ってもらう例を紹介しました。

ビジネスモデルを構築する際には、企業のサービスの価値をどのように伝えることが最大化できるのか、十分に検討することが大切です。いいサービスだから求められるわけではない、ということを常に考えなければなりません。

 

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吉村司 吉岡岳彦

 

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ABOUTこの記事をかいた人

吉岡岳彦

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